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松尾正純師範の寄稿文から
◯全日本学生合気道連盟 連盟雑誌 六十周年記念号から
「構えの大事」
構えが大事、、、と入門当時厳しく言われましたが、それがどのように具体的に有用だからなのかは長らく私には理解できませんでした。
ここでは構えの有用性を、受けに片手を持たれた場合(持たれた稽古であれば胸、肩、両手すべてに通じます)を例に考えてみます。
構えたままで受けに手を取らせるのは、受けは取り難いので、取り易いように「構えを崩したかたち」で受けに持たせますが、この後「構え」を使うことで「崩し」を入れます。
「構えを崩した」かたちを一瞬「構え」に戻してから技に入るので、別段変わったところは見えませんし、受けにも感じさせない所がミソです。
腕の脱力状態を利用して構えに戻ることが出来るかがポントですが、今までの経験では、ほとんどの方はこの瞬間脱力できず、力が入って引く動きになるため、他からは見て取ることが出来るし、受けはその動きを感じとることが出来て「崩し」を入れることが出来ません。 片手を取られてからの動きを他から見ていると、この崩し の動きはないのと同じで普通に技に入るように見えるため 不思議に感じられ、しかし技は効果的に掛るのです。
構えの大事
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